見込み客が購買に至るまでに、
認知フェーズ、購買フェーズ、導入フェーズ、
のように3つのフェーズがあります。
詳しくは、
コラム「顧客アプローチの方法|営業がしっておくべきカスタマーパス」をご参照ください。
3つのフェーズは「カスタマーパス」と呼ばれており、
各フェーズをマーケティング、営業、カスタマーサクセス
と連携する必要があります。
実は、このようなカスタマーパスが浸透しているかどうかで会社の業績が変わってくるのです。
今回はカスタマーパスとの連携のレベルを4つに分類し、
レベルによってどのようは差があるのかをお伝えしていきます。
(「Sales Enablement」著:Byron Matthews を参考にしております。)
4つのレベル
(「Sales Enablement」著:Byron Matthews より)
・レベル1:ランダム
営業プロセスがカスタマーパスに合っていない状態です。
売り手側の社内で定義された営業プロセスによって営業が提案活動を進めます。
(見込み客の購買プロセスというよりは自社の営業プロセスを優先)・レベル2:インフォーマル
カスタマーパスは認知されているが、
それに連動されることに焦点を当てた取り組みはされていない状態です。
セールスは営業プロセス開始時に見込み客がどのように意思決定を下し、
どのように導入するかについて確認し、ときにはそれを参考にすることもあります。しかし、顧客が検討を進める状況については、カスタマーパスの観点、
つまり顧客の意思決定の観点からではなく、依然として売り手側で定義されて
営業プロセスの観点から見られる。・レベル3:フォーマル
営業プロセスがカスタマーパスに即して位置づけられ、
そのパスに沿って営業プロセスやシステムが調整されます。営業会議などで案件を一つひとつ見直す際には、
営業サイクルよりも顧客がそのパスのどの辺りにいるかに焦点を当てて議論されます。しかし、このアプローチはやや硬直的で、
買い手側のチームごとのパスの独自性や変化に対する柔軟性が乏しいです。・レベル4:ダイナミック
営業プロセスはカスタマーパスに沿って生成されます。
カスタマーパスに変化があれば早期に検出されます。
(CRMやSFAを活用することでその変化を早くつかむことができます。)柔軟性があり、市場や顧客の行動が変改すると同時に営業プロセスを進化させることができます。
カスタマーパスの連動による差
カスタマーパスに上手く連動させるほど、営業結果はよいものになります。
具体的には、営業プロセスをカスタマーパスにダイナミックに連動させている組織では、
全体と比べて案件獲得率で10%、売上目標達成率で14%の改善が見られた、という
統計が2017年のセールスベストプラクティス調整でありました。
さらに、2017年のセールスイネーブルメント最適化調査では、
回答者のわずか21%しかダイナミックなレベルには達していない、
という結果がでました。
半数以上がカスタマーパスに営業プロセスを連動させられないか、
インフォーマルにしか合わせられないという状態です。
いち早くダイナミックのレベルに達することで競合他社よりも
良い結果が得られるかもしれません。
まとめ
以上のようにカスタマーパスとの連動によって
4つのレベルを紹介してきました。
・カスタマーパスとの連動レベル
レベル1 ランダム:カスタマーパスを全く意識していない
レベル2 インフォーマル:カスタマーパスを全く意識しているが営業自体は売り手の営業プロセス
レベル3 フォーマル:カスタマーパスに営業プロセスが調整されるが柔軟性に欠ける
レベル4 ダイナミック:営業プロセスがカスタマーパスによって生成され、変化があれば営業プロセスも変化される
このようなカスタマーパスとの連動レベルによって業績にも影響してきます。
営業プロセスの中にカスタマーパスという観点を取り入れることも
検討してみてはいかがでしょうか。
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