セールスイネーブルメントだけじゃない!?セールスオペレーションとは?

セールスイネーブルメントだけじゃない!?セールスオペレーションとは?

営業組織の強化のためにセールスイネーブルメントを実践する企業が増えています。
営業トレーニングの実施や営業コンテンツの作成、日々のデータ管理など
営業活動に関わる様々な側面でセールスイネーブルメントの担当は活躍されているでしょう。

そんな中でセールスオペレーションという役割をご存知でしょうか?

セールスオペレーションとは

海外ではBtoBサービスを提供する会社を中心にセールスオペレーションの導入が進んでいます。

セールスオペレーションとは、営業組織がより良く売るように、
より早く、より効率的に営業活動できるようにサポート・促進する
役割、活動、一連のプロセスを指します。

戦略的なトレーニングを実施したり、営業ツールや何らかの施策により
営業パーソンがより営業成果につながるような営業活動支援を行います。

セールスオペレーションの主な役割

主な役割を「戦略」「テクノロジー」「オペレーション」「パフォーマンス」
4つに分けて紹介していきます。

■戦略
営業組織に対して方針を定義し、
目標を達成できるように戦略の立案〜実行をしていきます。
・営業プロセスの最適化
・セールステックツール導入と活用方法の改善
・営業のカバー領域の定義と担当エリアの割り振り
・データ分析
・営業の売上予測
などが具体的な業務です。

■テクノロジー
ここ数年の間、SaaS系のツールが増えて、営業組織でもセールステックツール活用が進んでいます。
導入したツールや蓄積された営業データの活用で営業活動が促進される一方で、
複雑なツール活用が営業パーソンの事務作業を増やしてしまうこともあります。

このような問題もセールスオペレーションが解決します。
営業ツールの使いにくさを解消して営業パーソンが営業により集中できるようサポートします。

例えば
・複数のアプリケーションと営業ツールの統合
・CRMのカスタマイズ
・データ管理とレポート作成
・業務の自動化

■オペレーション
営業パーソンが重荷に感じている事務作業を軽減し、本来の営業活動での
パフォーマンスを高めることにもセールスオペレーションは貢献します。
データ分析やプロセスの最適化によって、営業研修、採用活動、
営業が必要なナレッジの管理において活躍するでしょう。
例えば、
・製品理解の研修
・営業ロープレの企画
・優秀な候補者の採用やオンボーディング
・市場理解の支援
・契約内容やサービス品質のレクチャー

■パフォーマンス
セールスオペレーションはテクノロジーやオペレーションの改善も行いますが
営業にとって負荷となる障壁を取り除き、プロセスを円滑にすることで
営業のパフォーマンス改善に貢献します。

具体的には以下のような業務を行います。
・効果的な営業施策やベストプラクティスの浸透
・KPIや重要指標
・インセンティブ設計
・リード管理

セールスオペレーションが追うべき指標

組織によって様々ですが、セールスオペレーションが追うべき指標を紹介します。
セールスオペレーションは受注率を目標として追うのでなく、営業プロセス全体の最適化を目指します。
過去のパフォーマンスを評価して組織全体の成果を継続的に改善していきます。

■指標の例
・期間内の営業の達成率
・平均受注率
・平均リードタイム
・平均受注単価
・営業活動に費やした時間(社内会議、研修、事務作業を除く)
・期間内のパイプラインの総額(見込み案件の規模)
・売上予測の精度(ヨミと実績の差)
・見込み客との商談の数

セールスオペレーションとセールスイネーブルメントの違い

ここまでセールスオペレーションについて紹介してきましたが、
セールスイネーブルメントと似た側面があることに気付いた方も多いでしょう。
両者とも営業組織の改善・強化を行います。
両者で目標が被ることもありますが微妙に役割がことなります。

・セールスオペレーション
営業組織全体、営業プロセス、人的配置、活用するテクノロジーを
業務の対象とします。

・セールスイネーブルメント
主に営業パーソン一人一人のパフォーマンスや効率性、
顧客の購買体験や満足度に焦点を当てます。

このような文脈ではセールスイネーブルメントはセールスオペレーションに
内包される、と感じる方もいるでしょう。

米国企業ではセールスオペレーションの組織の中にセールスイネーブルメントが
配置されることもあるようです。
もちろん両方が別々の組織として独立して活動することもあります。

さらに具体的な例を出すと、
セールスオペレーションは全体の管理やシステムに関わる業務が中心で
・営業エリアの計画
・案件と担当の割り振り
・契約管理
・インセンティブ設計
・システムの管理
・営業オペレーションの見直し

セールスイネーブルメントは直接営業パーソンのパフォーマンスに影響を与える施策を行います。
・営業研修/ロープレ
・営業会議
・営業とのコミュニケーション
・CRMの活用
・営業プロセスの効率化

参考記事一覧
https://www.lucidchart.com/blog/what-is-sales-operations
https://www.freshworks.com/crm/sales-operations-blog/
https://www.saleshacker.com/what-is-sales-operations/

まとめ

今回はセールスオペレーションについて紹介してきました。

■セールスオペレーションとは
営業組織がより良く売るように、より早く、より効率的に営業活動できるように
サポート・促進する役割、活動、一連のプロセス

■セールスオペレーションの役割
(戦略)
・営業プロセスの最適化
・セールステックツール導入と活用方法の改善
・営業のカバー領域の定義と担当エリアの割り振り
・データ分析
・営業の売上予測

(テクノロジ)
・複数のアプリケーションと営業ツールの統合
・CRMのカスタマイズ
・データ管理とレポート作成
・業務の自動化

(オペレーション)
・製品理解の研修
・営業ロープレの企画
・優秀な候補者の採用やオンボーディング
・市場理解の支援
・契約内容やサービス品質のレクチャー

(パフォーマンス)
・効果的な営業施策やベストプラクティスの浸透
・KPIや重要指標
・インセンティブ設計
・リード管理

■セールスオペレーションが追う指標
・期間内の営業の達成率
・平均受注率
・平均リードタイム
・平均受注単価
・営業活動に費やした時間(社内会議、研修、事務作業を除く)
・期間内のパイプラインの総額(見込み案件の規模)
・売上予測の精度(ヨミと実績の差)
・見込み客との商談の数