セールスイネーブルメントにおいてデータプラットフォームが必要な理由

セールスイネーブルメントにおいてプラットフォームが必要な理由

営業力強化のためにセールスイネーブルメントを組織化する企業が増えています。

・どんな取り組みからはじめれば良いのか
・どんな人材が適任なのか?
・どのようの改善していけばよいのか?

と悩む思う方も多いでしょう。

セールスイネーブルメントを実践して組織全体の売上を底上げするためには、
各営業施策の取り組みを数値化し、ボトルネックの改善や成功事例の型化をしていく必要があります。
(コラム「セールスイネーブルメントとは?|営業マネージャー必見!」を参考に)

つまりデータの蓄積が非常になるのです。
今回はデータプラットフォーム構築の重要性をあらためて紹介していきます。

セールスイネーブルメントの実践に必要な施策

まずはセールスイネーブルメント施策を整理していきます。

1.カスタマーパスの定義
顧客になるまでの状態を3つに分けて課題や行動を言語化します。

・見込客の状態
認知フェーズ:見込客は自らの課題を定義したり、どのような取り組みが可能なのかを情報収集
(例)
課題:営業を効率化させたい、受注率を上げたい

購買フェーズ:定義した課題に対してベストなソリューションを選定している
(例)
課題:組織全体の受注率を向上させたい

導入フェーズ:サービスを導入して品質に対して評価をする
(例)
サービス品質が高い場合は他社にも紹介する、高い商品を紹介する

2.営業コンテンツの整備
定義したカスタマーパスに従って社内外の営業コンテンツを制作します。
(社外)
認識フェーズ:営業スクリプト、営業マニュアル

購買フェーズ:よくある質問集、営業マニュアル

導入フェーズ:導入チェックリスト、営業マニュアル

参考コラム:営業コンテンツの種類 ~対社内編~

(社外)
認識フェーズ:成功事例

購買フェーズ:提案テンプレート(アプローチブック)

導入フェーズ:導入ガイドライン

参考コラム:営業コンテンツの種類 ~対顧客編~

3.営業トレーニング・営業コーチング
コンテンツの活用方法や自社サービスの営業手法の
営業トレーニングを定期的にします。
また、案件に対してクロージングの精度を高めるためのコーチングを行います。

参考記事:
営業トレーニングの必要性
営業コーチングの必要性

4.部門間連携
見込み客の量と質のコントール(マーケティングチーム)や
営業トレーニングの内容(営業企画)を部門間で連携します。

5.定期的な改善
会社全体でカスタマーパスの見直しや
営業コンテンツの改善を定期的に行います。
場合によっては営業スタイル全体も変えていくこともあるでしょう。

データプラットフォームの必要性

ではそれぞれの施策に対してなぜデータプラットフォームが必要なのでしょうか?

1.カスタマーパスの定義
過去の営業案件のデータが無ければ
見込み客の属性(業界や職種)や思考性を知ることができないでしょう。

・取引先名
・住所
・業種
・従業員規模
・担当者情報
・営業活動情報
・受注金額

は最低でも情報を残しておきましょう。

2.営業コンテンツの整備
過去にどんな顧客に対してどんな提案資料を使ったのか
情報を残しておくことで社内外のコンテンツも活用しやすくなります。

・サービス紹介資料
・提案書
・事例集
・営業マニュアル
・トークスクリプト

など一括で管理する仕組みを構築しましょう。

3.営業トレーニング・営業コーチング
どんな営業トレーニングを実施して、
どれくらい営業成果が出ているのか。
そして現在の営業進捗はどうなっているのか。
リアルタイムで把握できるようになっていないと
営業パーソンの育成に時間がかかるでしょう。

・営業トレーニングで受講したコンテンツ
・案件のリードタイム
・受注確度
・受注金額
・担当案件数
・日々のアクション数(電話、商談など)
・受注率
・受注理由/失注理由

これらの情報が必要になります。

4.部門間連携
マーケからのリードの質(商談化率や受注率)や
サービスの解約率がわからないと
検討違いの顧客の獲得や受注率の低下につながります。

・営業担当者のバックグランドによる受注金額や受注率
・マーケティング施策ごとの商談化率、受注率
・サービスの解約率

営業だけでなく他部門も共通認識を持つことで企画~改善までのサイクルが早くなります。

5.定期的な改善
1から4を実践することで自然と改善のサイクルが回ってきます。

データプラットフォームの具体例

1.MA(マーケティングオートメーション)ツール
イベントやオンラインマーケティング施策で獲得した見込み客情報を蓄積するデータベースです。
更に自社のサイトのどのページを見ているのかログ情報も獲得可能です。
見込み客の動きを可視化することでカスタマーパスの構築に役立つでしょう。

2.SFA/CRM
営業支援ツールや顧客管理ツールを呼ばれるSFA/CRM。
取引先の情報だけでなく日々の案件情報やメール等のやり取りも蓄積できます。
レポート機能もあるので売上、受注率、達成率をリアルタイムで確認できます。

3.マイクロラーニングツール
オンライン学習のプラットフォームであるマイクロラーニングツール。
空いている時間を使ってインプットとアウトプットを行います。
営業トレーニングで活用することになるでしょう。

上記のツールを連携させることで一度の入力でデータの可視化が可能になります。
主にSFA/CRMに情報が蓄積されます。
レポート機能やダッシュボードを見れば各部門で共通認識を持てます。
結果として営業組織全体が強化されるのです。

まとめ

セールスイネーブルメントにおける
データプラットフォーム構築の必要性を解説してきました。

定量情報を集めることで売上の集計だけでなく
日々の営業活動全体の改善を継続的に行うことができます。

1.MA(マーケティングオートメーション)ツール
2.SFA/CRM
3.マイクロラーニングツール

上記のようなツールに情報を溜めることからはじめましょう。