トップ営業を量産するべきか?組織全体で底上げしていくべきか?

トップ営業を量産するべきか?組織全体で底上げしていくべきか?

トップ営業を量産するべきか?
それとも組織全体で底上げしていくべきか?

もちろん会社にとって両方大事なのですがどちらに注力すべきでしょうか。

その答えはセールスイネーブルメントの考え方になります。

※そもそもセールスイネーブルメントとは
「営業活動の改善に必要な要素」を統合して考えようという概念。
研修やシステム化、コーチングといった個別の施策について
バラバラに取り組むのではなく、それらをトータルで見ることで
効率化・最適化を図ろうというもの。

コラム「セールスイネーブルメントとは?|営業マネージャー必見!」

ではセールスイネーブルメントを実践することで
トップ営業の量産につながるのでしょうか?
それとも組織全体の底上げにつながるのでしょうか?

セールスイネーブルメントの実践

セールスイネーブルメントを実践するにはまずは全体の目標を立て、
見込客の認知〜購買までの心理的変化(以下カスタマーパス)を整理していきます。
例:認知フェーズ、購買フェーズ、導入フェーズ
(コラム 「営業力強化にカスタマーパスの観点が必要な理由」

その後カスタマーパスに合った営業ツールを整備していきます。
ここには社外で使うアプローチブックや社内向けの営業マニュアルが含まれます。

その次に営業ツールを活用するための営業トレーニングを定期的に行います。
例:営業研修、営業ロープレ、SFAの使い方など
(コラム「営業トレーニングの必要性」

現場に配属されると営業マネージャーによる営業コーチングを受けます。
営業コーチングは、
・リード/案件コーチング
・ファネル/パイプラインコーチング
・スキル/行動コーチング
・アカウントコーチング
・テリトリーコーチング
が一般的です。
(コラム「営業コーチングの必要性」

営業組織にどのような効果があるでしょうか?

セールスイネーブルメントの効果

セールスイネーブルメントを実践することで以下のようなことが起こるのでないでしょうか?s

例:会社全体の目標として売上を200%向上させたい
→カスタマーパスの整理
→カスタマーパスに合った営業ツールの整備(事例集、アプローチブックなど)
→営業トレーニング・コーチングの強化(営業ロープレの徹底、案件管理の強化)
→組織全体の営業力が向上(受注率が向上)

この受注率が向上するとどの様なことが起こるでしょうか?
営業チームの成績の変化
前期の売上:1,000(Aさん 500万円、Bさん 300万円、Cさん 200万円、Dさん 100万円)
今期の売上:2,000(Aさん 750万円、Bさん 600万円、Cさん 400万円、Dさん 250万円)

組織全体の売上が確かに向上しました。更に内訳を見ていくと
Bさんの売上はトップ営業であるAさんの前期の水準を超えています。

つまり組織全体を底上げしていくとトップ営業も量産されていくのです。

最初からトップ営業の量産だけを狙いにいくと難しく考えてしまいますが
「底上げをする」という観点で進めていく方がうまくいきます。

セールスイネーブルメントの担当者

それではセールスイネーブルメントは誰が担当すれば良いのでしょうか?
複数の部門で連携して行っていきます。

各部門の役割は以下のようになっていきます。
・人事部門:
採用計画の立案、営業パーソンの採用、定期フォローアップ、採用した営業パーソンの経過を計測/分析
(コラム 「セールスイネーブルメント担当に必要なスキルとは?①|人事部門」

・営業企画/営業支援部門:
営業トレーニング(部門の役割、SFAの使い方、営業ロープレなど)、営業ツール制作、セールステックツールの導入
(コラム 「セールスイネーブルメント担当に必要なスキルとは?②|営業企画部門」

・セールス部門:
OJTによる新人営業教育、案件管理、商談活動、売上の拡大(受注)、他部門への共有
(コラム 「セールスイネーブルメント担当に必要なスキルとは?③|セールス部門」

まとめ

今回、トップ営業を量産するべきか?それとも組織全体で底上げしていくべきか?
というテーマについて考えていきました。

最初からトップ営業の量産だけを狙いにいくと難しいですが
「底上げをする」という観点で進めていくとスムーズにいきます。

そんなに時に役に立つのがセールスイネーブルメントの考え方なのです。

自社の営業力にお悩みの方はぜひ参考にしてみてください。