営業コーチングの必要性

営業 トレーニング

セールスイネーブルメント導入を進めている企業が多いでしょう。
営業コンテンツの整備、営業トレーニングの充実など。

詳しくは以下のコラムを参考に。
営業コンテンツの種類 ~対顧客編~
営業コンテンツの種類 ~対社内編~
営業トレーニングの必要性

このような取り組みに応じてマネージャーも的確なアドバイスをする必要があります。
つまり営業コーチングです。

営業コーチングではどんなことに注意すればよいでしょうか?

今回は営業トレーニングでカバーすべき3つの領域についてお伝えしていきます。
(「Sales Enablement」著:Byron Matthews を参考にしております)

①リード/案件コーチング

MILLER HEIMAN GROUPの調査によるとコーチングの精度によって
14%も案件の成約率が異なるというデータがあります。

案件に対してクロージングの精度を高めるためのコーチングが
一般的ですが、細かく分けると5つに分けることができるのです。

まずは、リード/案件コーチングです。

・リードコーチング
サービス検討の初期段階であれば、アプローチしようとしているリードが
質の高い案件になり得るのかどうかを見極めるのに役立つアドバイスをします。

導入後であれば既存客にアップセルの余地があるかどうかを話し合います。

・案件コーチング
リードの見極め後は、購買フェーズにて顧客がどのような課題を感じ、
検討を前に進めるためにはどんなことができるのか、
を営業メンバーと話し合います。

ここでの注意点は、全案件をコーチングするのではなく、
しばらく停滞している案件や会社としてインパクトの大きい案件に
焦点を当ててアドバイスをします。

セールスイネーブルメントでは様々なタイプのコーチングに
対応できるようにツールの使い方やデータ分析の方法についての
細かなガイドラインを残すことも必要です。
(営業コーチングのためのマニュアルのようなものです)

リード/案件コーチングで注意すべき点
・顧客のビジネス上の課題や目標:現在の課題
・顧客の社内情報:決裁フロー
・案件における方針:提案するソリューションの確認
・取引影響者:決裁者、選定のポイント
・状況分析:現在のリスク
・行動計画:いつまでにどのようなアクションをするべきか

②ファネル/パイプラインコーチング

営業パイプライン(初回商談~受注まで)において何件の案件があるのか。
今後の売上はいくら積みあがっていくのか。

それぞれ確認し、営業自信が目標達成のためにどのようなアクションを
すべきなのかを答えを見つけられるようなサポートが必要です。

多くの場合はSFA/CRMを用いながらコーチングを行います。

ファネル/パイプラインコーチングで注意すべき点
・価値とランクづけ:顧客の優先度は適切か
・スピード感:案件は停滞していないか
・量:売上目標を達成するために十分な案件やリードはあるのか
・ファネルの形状:初回商談から受注まで一定の割合で進んでいるか
・期間:直近だけでなく中長期的に見る
・行動計画:どの案件を優先するのか

③スキル/行動コーチング

商談の中でどのような聞き方をすれば課題をヒアリングできるのか。
隠れた課題を抽出できるようなインサイト営業に近づくための
スキルを身につけられるなコーチングを行います。

営業ロープレ時や営業同行時に行うアドバイスです。
スキル/行動コーチングで注意すべき点
・カスタマーパスとの連動:検討状況に応じたが適切な会話ができたか
・価値の提示:成功イメージを共有できたのか
・ニーズの発見:効果的なヒアリングができたのか
・重要なメッセージの伝達:顧客にとって響く提案ができたか
・商談/電話のスキル:ネクストアクションを握れたか

④アカウントコーチング

アカウント(特定のターゲット企業)に対して戦略的にどのように
アプローチをしていくべきなのかをコーチングします。

単なる案件コーチングではなく、取引先影響者やアカウントが持つ
ビジネス戦略に注意を払います。

アカウントコーチングで注意すべき点
・調査と分析:社内データからアカウントを絞り込んで管理可能なセグメントに落とし込む
・優先すべきセグメント:優先度の高いビジネスセグメントはどこか
・経過:フォーカスして行ったアカウントへの活動でどれだけ効果がでたのか

⑤テリトリーコーチング

担当のエリアの中で適切な見込み客(業界、企業)を選んでいるのか。
アプローチしている決裁者は適切なのか。
テリトリー内でのターゲットについてコーチングを行います。

テリトリーコーチングで注意うべき点
・ターゲット/セグメントの分析:どのセグメントをターゲティングしているのか
・決裁者:ターゲットの中での最重要決裁者はだれか
・行動計画:重要なセグメントの中でプレゼンスを高めるために何を行うべきか

まとめ

今回は営業コーチングで注意すべきポイントについてお伝えしてきました。

①リード/案件コーチング
②ファネル/パイプラインコーチング
③スキル/行動コーチング
④アカウントコーチング
⑤テリトリーコーチング

営業コーチングにも様々な側面があります。

是非営業マネージャーも方は営業メンバーへの
マネジメントの参考にしてみてください。