セールステック(sales tech)と呼ばれる
営業へテクノロジーの導入が進む今。
営業スタイルの変化も迫られています。
ITツールの本格利用はもちろん、顧客の購買プロセスも変わりました。
商談前に他社との比較が進んでいることや、場合によっては
商談前にほぼ選定が終わっているケースもあるでしょう。
タイミングのよいアプローチも重要ですが、
商談での営業スタイルも変わってきています。
今後は従来の営業のやり方ではうまくいかないケースも増えてくるでしょう。
そんな変化やこれまでの営業組織の進化について今回お伝えしていきます。
顧客の潜在的ニーズを見つけ出す営業
ある統計(CSO Insights 2018)によると、
「購買者はセールスにどの段階でコンタクトをとるのか?」という問いに対して、
約70%の購買者自身が課題・ニーズの特定をした後に
セールスに連絡をすると回答しています。
多くの購買者は課題やニーズがはっきりとしていない段階では
セールスに連絡をしないということです。
さらに全体の約44%はどの解決策を検討するかセールスにコンタクトする前に決めており、
約20%は詳細を詰める段階になってからセールスにコンタクトをとっています。
(コラム「これからの営業が知るべき3つの統計データ」)
「課題・ニーズの特定をした後にセールスに連絡をする」とのことですが、
場合によっては潜在的な課題が隠れていることもあるのではないでしょうか?
例えば、
「営業活動を効率化したい」というニーズに対して
ITベンダーに問い合わせをしたとします。
しかし、実際にヒアリングをしてみるとリード数や商談数は十分であり、
実は受注率がかなり低いということがわかりました。
このように顧客の潜在的なニーズを吸い上げて、
それにあった提案ができる営業がいたらどうでしょうか?
聞かれたことに対してのみ説明する営業でもなく、
顕在化されてニーズに対してツールの提案をする営業でもなく、
上記のように潜在的なニーズを引き出して提案する営業が今後求められてきます。
(sales 3.0と呼ぶことにします。)
プロダクト営業 sales 1.0
今までの営業スタイルを振り返ってみます。
プロダクト営業(sales 1.0)
インターネットが普及する前は、買い手は商品の詳細な
情報を知ることができませんでした。
ここで求められる営業は、自社の商品についての商品知識や顧客接点であり、
顧客のニーズに合った商品を提案することが必要でした。
しかし、インターネットが普及するにつれてこのような
営業スタイルだけではうまくいかなくなってきます。
ソリューション営業 sales 2.0
ソリューション営業(sales 2.0)
多くの企業が「ソリューション営業」という言葉を使っています。
具体的にこの営業では、プロダクト中心の営業から顧客の課題解決に
焦点を当てます。ヒアリングから得られた課題から解決方法として
ソリューション(自社サービス)を提案します。
提案の際もヒアリングで出た顧客の言葉を用います。
自社の課題に対してそれに合った解決策を提案してくれる
営業は需要があるでしょう。
しかしソリューション営業が浸透している中で
更に深い「パートナー」としての地位を築くには
どのような営業が必要でしょうか?
今後求められるsales 3.0の実態については次回紹介していきます。
まとめ
これまでの営業組織の進化ということで2つの営業スタイルを紹介してきました。
プロダクト営業 sales 1.0
・商品のエキスパート
・自社の商品についての商品知識や顧客接点が必要だった
ソリューション営業 sales 2.0
・プロダクト中心の営業から顧客の課題解決メイン
・ヒアリングから得られた課題からソリューション(自社サービス)を提案
これからの営業組織ではあらたな営業スタイルが求められます。
ソリューション営業の次の営業スタイル(sales 3.0)については
別なコラムでお伝えします。
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