営業活動には営業ツールの活用が不可欠です。
しかし営業ツールをたくさん使えばよいというものではなく、
顧客に伝わりやすいような構成やデザインも重要になってきます。
自己満足で作成していて、実は顧客に全然伝わっていない、
ということも実際あります。
どのように顧客に伝わりやすい営業ツールを制作すればよいでしょうか?
今回はデザインにおこすまでの流れや営業ツール活用のポイントをお伝えします。
ツール制作は 絵コンテ⇒デザイン
営業ツールを作る時に最初からパワーポイントや
keynoteに作り始めてはいけません。
まずは絵コンテを作成して構成を固めます。
そのあとにデザインにおこします。
具体的には
文章で書き出す(営業ツールであればセールスストーリー)
→絵コンテを描く
→デザインにおこす(スライドをつくる)、の順番です。
とにかく、いきなりスライドや図表にとりかからない、というのがポイントです。
そもそも絵コンテとは「ストーリー・ボード」とも呼ばれ、
スライドイメージをノートにラフスケッチしたものです。
絵コンテを作ることで以下のようなメリットがあります。
・絵コンテで詳細を決めておくと、パワーポイント等で資料を作る際に、大幅な修正がなく「効率的」
パワポで何度も図形や流れを作り直した経験がある方もいるでしょう。
・手を動かすことで、脳が活性化され良いアイデアが浮かぶ
最初は難しいかもしれませんが何度もノートに描いていると
自然と慣れ、要点を簡潔にまとめる癖もつきます。
次に注意点です。
・1スライド1メッセージが大原則です!
あれこれとメッセージを詰め込みすぎずメッセージを決め、
伝わりやすい図表を考えてみましょう。
なので小さめに絵コンテを作ることもおすすめします。
(自然と含める文字数が少なくなります。)
それではデザインのポイントについて紹介していきます。
デザインのポイント
絵コンテに沿ってデザインしますが、以下がポイントです。
・構成を意識し、セールスストーリー、絵コンテに沿った内容で制作する
:描いた絵コンテに沿ったスライド構成にしましょう
・見やすい図や表を入れる
:強調したい数字を他の数字より大きなフォントにするなど工夫が必要です。
よく使うグラフの特長と用途について紹介しておきます。
①円グラフ
:全体に対する項目の割合、を強調するのに適しています
(例)
売上、マーケットシェア
※複数選択などで合わせて100%にならない場合は横棒グラフがおすすめです
②棒グラフ
:数字の比較をするのに適しています
(例)
担当者ごとの売上
③折れ線グラフ
:推移の変化を表すのに適しています。
(例)
人口の伸び、気温の変化
④散布図
:2つの項目の相関を示すのに適しています。
(例)
最低気温と最高気温の関係、契約数と解約数
・色や図形をむやみやたらに多用しない
:色は3色が無難です、イラストを使う場合は同じ系統でなるべく統一させましょう
※ベースカラー(70%)・メインカラー(25%)・アクセントカラー(5%)の3色
・伝えるべき大事な情報と補足的な情報を一目でわかるようにはっきり区別させる
:色、フォントを工夫して強調すべきポイントやポジティブとネガティブをはっきり
区別できるようにしましょう
営業ツールを活用する
営業ツールを制作しただけでは売上に直結せず、
ツールを使いこなせるようにならなければ意味がありません。
そこで必要なのが営業マニュアル、営業ロープレです。
■営業マニュアル
それぞれの営業ツールに対して「いつ」「誰が」「何を」「なぜ」するのか
また、業務のゴールを具体的に設定します。
全体の営業フローを明示し、どのような状態の時に
どのページの業務フローを参照するのかを記載します。
抜けている業務があればマニュアルに随時追加していきます。
■営業ロープレ
具体的な顧客を想定して営業ツールを活用する練習をします。
顧客の設定だけでなく、ゴール、評価ポイントまで決めておくと良いでしょう。
例えば以下のような設定を作るとより実戦に近くなります。
<例>
担当
○○社、執行役員Aさん
アポ獲得の経緯
○○サービスに興味を持ち、「一度説明を聞きたい」ということでアポ獲得
Aさんの設定
・社長から直に下りてきた案件で他社サービスも含め情報収集中
・決済権あり
・求めるサービスとしては今回問い合わせたサービスが一番合っている
・良ければすぐにでも契約したい
ゴール
問い合わせの背景を明らかにする
他社との差別化を伝え、課題解決のための価値に共感して頂き、受注までつなげる
評価ポイント
アプローチ:自己開示を行う
ヒアリング:会社、事業理解を深め、課題を見つける
プレゼンテーション:課題にあったプレゼンテーションを行う
クロージング:不安を払拭して受注までつなげる
上記のように営業マニュアルを用意し、ロープレで使い方を刷り込ませることで
本番の商談でも活用できるようになります。
まとめ
今回は営業ツールのデザインの注意点やツール活用のポイントを紹介してきました。
■ツール制作の流れ
1.文章で書きだす(営業ツールであればセールスストーリー)
2.絵コンテを描く(1スライド1メッセージが大原則)
3.デザインにおこす(スライドをつくる)
■デザインのポイント
・構成を意識し、セールスストーリー、絵コンテに沿った内容で制作する
・見やすい図や表を入れる
・色や図形をむやみやたらに多用しない
・伝えるべき大事な情報と補足的な情報を一目でわかるようにはっきり区別させる
■ツール活用のポイント
・営業マニュアルの準備
・営業ロープレの実施
せひ顧客に伝わるようなデザインにし、商談で使いこなせるようにしましょう。
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