営業の原理原則を考える|SPIN営業をご存知でしょうか?

 

いつもコラムをご覧いただきありがとうございます、

本コラムで営業活動に役に立つ情報として、
営業ツール制作のポイントや営業体制や
営業にも使えそうなマーケティングフレームワークを紹介しております。

今回は営業活動の中でも「商談」に使える営業手法を紹介します。

自社の受注率向上に悩む営業マネージャーの方は参考にしてみてください。

 

営業の原理原則に沿って受注を目指す

そもそも営業の原理原則とは、

1.アプローチ
(例)アイスブレイク、自己開示など

2.ヒアリング(ファクトファインディング)
(例)課題をヒアリングする、事前に準備した仮説をぶつける
(コラム「商談時の注意!課題は聞くのではなく、見つけ出すもの」)

3.プレゼン
(例)自社サービスにより「課題をどのように解決するのか」観点で説明
(コラム「見えないものをイメージさせる|サービス内容の説明・伝え方」

4.クロージング
(例)不安を払拭して受注へつなげる、またはネクストアクションの設定

の流れになります。

この流れの中で特にヒアリングが重要です。
どんなにプレゼンが上手くても、顧客課題を間違えて捉えた
プレゼンでは全く商談相手の心に響かないでしょう。

そこで今回はヒアリング時に意識すべき営業手法を紹介していきます。

 

ヒアリングが上手くいかない

商談で多くの営業パーソンが陥りがちな例として、

「御社はいま、どのような課題を抱えていらっしゃいますか?」

これに対し、皆さんだったら、どのように答えるでしょうか。
「うーん、いきなり言われてもなぁ…」
「いろいろあるけど、何から話せばいいんだろう…」

と答えに困ってしまうのではないでしょうか。

あるいは一方的に商談を進めてしまう以下もNGです。
「私たちのサービスは○○(サービス名)です!」
「このサービスを使えば、こんなことができるようになります!」
「さらには、こんな機能も付いています!」
「(自信満々で)是非、いかがでしょうか!!」

このような失敗をしないための営業手法としてSPIN営業法を
紹介していきます。

SPIN営業手法とは

みなさんは。「SPIN営業法」をご存知でしょうか?
営業パーソンの行動様式を統計分析した
英国人行動心理学者のニール・ラッカム氏により開発・体系化された営業の技法です。

以下の4つの種類の質問を進めることにより、顧客の置かれている状況が明らかになり、
そこで起こっていることが「問題である」という認識がされ、
顕在化された問題に対してプレゼンをすることで提案が受け入れやすくなります。

・状況質問(Situation)→顧客の現状を理解する
・問題質問(Problem) →顧客のニーズを明確にし、気付かせる
・示唆(Implication)質問→問題の重要性を認識させる
・解決(Need payoff)質問→理想の状態をイメージさせる

(具体例)
・状況(Situation)質問
「営業体制(人員数)、売上目標と売上高の差、
自社サービス拡大のために取っている営業施策はどのような状況ですか?」

・問題(Problem)質問
「状況質問で出てきた情報に関して「商談相手」はどうお考えですか?

・示唆(Implication)質問
「その状況がこのまま続くと、どのような状態になることが予想されますか?」

・解決(Need payoff)質問
「我々のサービスであれば、こういう解決が可能だが、どうお思いになりますか?」    

ただ注意点として、上記のような質問に答えていただくには、
ある程度の信頼関係を構築しておく必要があります。

アプローチ段階で距離を少しでも縮めてからヒアリングに移りましょう。
また、初回商談で相手との距離感をかなり感じた場合、
次回以降の商談や日々のアプローチで質問を進めていくのも良いでしょう。    

 

まとめ

解決するために何をすべきなのかを、顧客に話してもらう質問方法として
SPIN営業法を紹介してきました。

状況・問題・示唆質問で明らかとなった問題に対して、
顧客自身が潜在化されていたニーズを顕在化させ、
自ら課題解決への道に積極的になってもらうための質問です。

この解決の言葉を顧客が口にするまえに、商品提案の話をしてはいけません。

顧客にとって、より良い未来はなんなのか、真剣に一緒になって考えてこそ、顧客ニーズは完全に顕在化されるのです。

自身の営業手法に悩む営業パーソンや部下の育成に悩む営業マネージャーの
みなさんは是非参考にしてみてください。

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