ある新規でお問合わせをいただいたお客様を訪問したときのお話です。
その企業は、法人向けに、とある金融商品を販売しています。
しかしながら、昨今では競合も多く、また商品自体の差別化が難しいため
新しいアプローチ手法を構築していかないと、さらなる市場シェアの
拡大は難しい。
そのような背景があって、ご相談をいただきました。
業界や商材が何であれ、共通する「営業の原理原則」
お会いして、現在の営業を取り巻く状況についてお聞きしました。
そして、そこから見えてくる課題について深堀りしつつ
仮説を交えながらお話をしていると、お客様は驚いたような表情で、
「もしかして、○○さんはこの商品を販売された経験があるんですか?」
とおっしゃいました。事実、そのような経験はありませんでした。
そのことをお伝えすると、さらに驚いた表情で、こう付け加えました。
「だとすれば、なぜこんなにもスムーズに話が通じるのですか?」
たしかに、業界や販売する商材によって、営業手法は異なります。
しかしながら、業界や商材が何であれ、すべてに共通するものがあります。
それが、「営業の原理原則」です。
「営業の原理原則」とは?
営業の原理原則とは、
1.アプローチ
→アイスブレイク、自己開示など
2.ヒアリング(ファクトファインディング)
→課題をヒアリングする、事前に準備した仮説をぶつける
(コラム「商談時の注意!課題は聞くのではなく、見つけ出すもの」)
3.プレゼン
→自社サービスが「課題をどのように解決するのか」観点で説明
(コラム「見えないものをイメージさせる|サービス内容の説明・伝え方」)
4.クロージング
→不安を払拭して受注へつなげる、またはネクストアクションの設定
(コラム「信用を獲得するステージは商談時だけに非ず|信頼される営業のお礼メールの書き方」)
この流れのことを言います。
営業では必ずこの流れに沿って、商談を進めていくことが大切です。
なぜなら、営業で相対するのは「人」であり、その「人(相手)」を
「説得する」のではなく「納得してもらう」ことが必要だからです。
多くの営業がやりがちなミスとは?
この、営業の原理原則に従って商談を進めていくと、
徐々に相手からの信頼が得られ、さらには強固なものとなっていきます。
しかしながら、これまでの弊社の経験上でも、多くの営業パーソンが
この原理原則の1と2はほどほどに、3から始めてしまいがちです。
(コラム「なぜ営業は商談でプロダクトの説明だけをしてしまうのか?」)
営業は属人的なものだ。たしかに一理あります。
ですが、「人」を相手にするものですから、「納得してもらう」
ためのプロセスは、業界や商材に関係なく普遍的です
(コラム「商談でNGの営業トーク|自社サービスの説明をはじめる前に行うべき3つのステップ」)
まとめ
どのような営業を受ければ気持ち良く話が聞けるか。さらには、
喜んで商品を買おうと思うか、あらためて顧客の立場で考えて
商談プロセスを組み立ててみることをおすすめします。
そうすると、必ず、この原理原則に基いていることが
確認できるはずです。