インバウンドマーケティングに営業視点が絶対に必要な理由

インバウンドマーケティングに営業視点が絶対に必要な理由

2020年以降、見込み客の獲得に悩む企業が増えているでしょう。

アウトバウンドコールをしても不在が続いたり、
業績悪化で既存の取引先との契約が途切れてしまったり、など
新規開拓の必要が出てきたり、新規開拓営業を始めなければならなくなった企業が
増えてきています。

しかし闇雲に広告を出したり、セミナーを開催しても
温度感の低い見込み客を獲得してしまうことも。。。

ではどうすれば質の高い見込み客を獲得できるでしょうか?
そこで役に立つのがインバウンドマーケティングです。

インバウンドマーケティングとは?

従来、マーケティング活動と言えば、
テレマーケティングやダイレクトメール、マス広告などの
売り手側からのプッシュ型手法が一般的でした。

このようなアウトバウンドマーケティング手法に対して
買い手側から問い合せを引き寄せるプル型のマーケティング手法が
近年主流になってきています。

このようなマーケティング手法をインバウンドマーケティングと呼ばれます。

hubspot社によると
インバウンドマーケティングとは、価値あるコンテンツと顧客それぞれに合わせた体験を創出し、
相手を惹きつけるビジネス手法です。望まれないコンテンツでオーディエンスの邪魔をしかねない
アウトバウンドマーケティングとは異なり、インバウンドマーケティングでは、
オーディエンスにとって望ましい形で信頼関係を構築しながら、オーディエンスが現在抱えている問題を解決できます。

具体的には
ブログや、ホワイトペーパー、PR情報、動画などのコンテンツをWebで公開し、
検索エンジンの結果ページに上位表示されたり、ソーシャルメディア(SNS)で
共有・拡散されるような取り組みをすることで、見込み客に見つけてもらい、
自社やその商品・サービスに興味を持ってもらえるように仕掛ける手法です。

インバウンドマーケティングのメリット

インバウンドマーケティングのメリットは
新規営業につながる質の良い見込み客を効率良くをたくさん獲得できることです。

買い手が自らサービスを探して、問い合せるということで
テレアポの営業を受けるよりは温度感が高いのは明らかでしょう。

ではインバウンドマーケティングでたくさんの見込み客を獲得するには
どのような手順で進めればよいでしょうか?

インバウンドマーケティングの実践方法

まずは、顧客の購買プロセス(カスタマーパス)を整理します。

1.認知フェーズ:見込客は自らの課題を定義する
(例)
課題:営業を効率化させたい、受注率を上げたい

2.調査フェーズ:定義した課題に対してどのような取り組みが可能なのかを情報収集する
(例)
課題:営業コンサル、SFA/CRM、営業代行

3.選定/購買フェーズ:定義した課題に対してベストなソリューションを選定している
(例)
課題:組織全体の受注率を向上させたい

4.導入/評価フェーズ:サービスを導入して品質に対して評価をする

次にそれぞれの購買プロセスでの目的を定義します。
1.認知フェーズ:潜在顧客に「見つけてもらう」こと

2.調査フェーズ:課題の存在に気付いてもらいそれに対する改善策・ソリューションを「理解してもらう」こと

3.選定/購買フェーズ:購買間近の見込み顧客に競合他社ではなく自社の商材を「選んでもらう」こと

4.導入/評価フェーズ:購買後の顧客の満足度を向上させ「ロイヤルカスタマー化」してもらう

そしてそれぞれ手法に落とし込んでいきます。
1.認知フェーズ
・SNS
・オウンドメディア
・共催セミナー
・プレスリリース
・テレビCM

2.調査フェーズ
・メルマガ
・ホワイトペーパー
・自社ウェビナー
・活用事例

3.選定/購買フェーズ
・自社サービスページ
・導入事例
・サービス比較資料
・デモ、トライアル
・FAQ

4.導入/評価フェーズ
・顧客向けセミナー
・顧客向けサポートサイト
・サービス活用レポート

このように、購買プロセスの整理、各プロセスでの目的の整理、手法の実施
そして一連の振返りを定期的に行うことで自社に最適なインバウンドマーケティング手法
が確立されていくでしょう。

よくある失敗と営業視点の重要性

正直先述した手法を試している会社は多いでしょう。
しかし、多くの会社ではインバウンドマーケティングがうまくいっておりません。

・全くページにアクセスされない
・コンテンツはダウンロードされるけど全然ホットではない
・見込み客は増えたけど商談までいかない
・提案段階でよく負ける
・契約したけど全然商材が定着しない

これが実態です。
重要になるのが営業視点です。

顧客接点が少ないマーケターにありがちなのですが
購買プロセス(カスタマーパス)整理段階での
見込み客の理解が抽象的すぎることがあります。

例えば、「営業のDXを促進したい」といっても
営業組織全体なのか、それとも営業活動のDXなのか
定義しなてくは自社のサービスにマッチしない見込み客を集めてしまいます。

また、選定段階の顧客理解が乏しい場合、
他社比較資料を作ったとしても「金額〇、サポート△、機能×」など
抽象的すぎて選定の参考にならない場合もあります。

ということでインバウンドマーケティングを進める際には
顧客の解像度を意識して、営業にインタビューをするか、
営業知見のある第三者をいれて実践した方が間違いないです。

まとめ

今回はインバウンドマーケティングの手法や実践の注意点について紹介してきました。

■インバウンドマーケティングとは?
見込み客に自社サービス見つけてもらい、興味を持ってもらえるように仕掛ける手法。
ブログ、ホワイトペーパー、PR情報、動画、SNSでのシェア・拡散など

■インバウンドマーケティングのメリット
温度感の高い見込み客を効率よく獲得できる

■インバウンドマーケティングの手順
1.購買プロセスの整理
2.購買プロセスでの訴求目的の整理
3.インバウンドマーケティングの実施

■よくある失敗
顧客理解の解像度が粗すぎて
・全くページにアクセスされない
・コンテンツはダウンロードされるけど全然ホットではない
・見込み客は増えたけど商談までいかない
・提案段階でよく負ける
・契約したけど全然商材が定着しない

オンラインでの購買活動が進んでいるからこそ
マーケティング段階でも「顧客視点」が重要です。
それを一番知っているが営業です。

インバウンドマーケティングを始める際は営業との連携を忘れずに!