時代の流れに応じて購買担当者の思考も変わってきます。
例えば、近年ですと購買担当者は営業に接触するまでに
「購買活動の57%を終えている」とされています。
Googleの調査によると、B2B企業のプロスペクト(見込み客)のほぼ半数はミレニアル世代です。
(参考:hubspot社 【2020年版】営業活動の改善に役立つ73の衝撃的な統計データ)
今回はこれからの購買担当社の中心になる「ミレニアル世代」について解説していきます。
ミレニアル世代とは
「ミレニアル世代」とは、1980年代から2000年代初頭の間に生まれた世代を指します。
2020年で20代~40代前半の世代です。
日本でも20、30年後の将来を担う人口として注目されております。
現在は購買力で、将来的には政治の面で強い影響力を持つと考えられています。
デジタルネイティブとも呼ばれるこの世代は、大人になってからインターネットや
スマートフォンなどのデバイスと接するようになった世代とは異なり、
デバイスに囲まれるのが普通であり、インターネットを通して人とつながり、
オンライン上のサービスを使うことを「当たり前」として育ってきました。
そのため、インターネットに接続する時間が、他の世代と比べると約30%多い傾向が見られます。
(参考:「小売業界におけるデジタルの影」変化する購買体験への期待値の変化)
また、Salesforceの調査によると、
「より良い顧客体験を受けるためならより多くのお金を払っても良い 」 と考えている回答者は86%に達しています。
今までなら「良いブランドである」という理由で購入していた消費者が多かったのに対し、
顧客体験が良くなければ商品やサービスを買わない、という購買者が増えてきていることを示しています。
(参考:セールスフォース社 2019年度版カスタマーエクスペリエンスの最新事情に関する調査)
また、2018年の同社の調査では、50%以上のオーダーがモバイル端末から行われており、
ソーシャル経由での購買は前年度比で69%増、AIベースのレコメンデーションを通じた購買比率は26%にも及んでいました。
(参考:セールスフォース社 カスタマーエクスペリエンスの最新事情に関する新たな調査)
このように購買活動において購買に至るまでオンライン中心で
使い勝手など顧客体験に重みを置くカスタマーが増えてきております。
ミレニアル世代の購買活動
購買活動の特長と有効な策についてを紹介していきます。
まずミレニアル世代はインターネットネットでの情報収集を重視します。
デジタルネイティブであることが特徴なのでオンラインでの
接触チャネルをどう活用するかがカギになります。
以前であればBtoBの販売活動は、営業担当者が企業を訪問し、購買担当者と話すことが中心でした。
購買担当者との会話を通じ、営業担当者は企業が抱える課題やニーズをつかむことができました。
しかし、購買担当者の多くがミレニアル世代となっている近年、
そのようなプッシュ型の営業手法は大きな効果を上げられなくなりつつあります。
購買担当者が、営業担当者とのコミュニケーションによるのではなく、
ネットで情報収集をすることが増えているからです。
こういった背景からコンテンツマーケティングやソーシャルセリングがますます普及していくでしょう。
例えば、購買心理によって営業コンテンツを用意します
認知:ホワイトペーパー
興味・関心:サービス資料
比較検討:事例集、競合比較資料
購入:提案書(ここは対面)
のようにコンテンツを用意してオンライン上で
見込客の目に触れる場所に置くことで興味喚起につながります。
コンテンツの整理には一度顧客の心理状態とコンテンツをマッピングさせた
カスタマージャーニーを作成してみるとよいでしょう。
また顧客体験を重要視するため、実際のユーザの声をコンテンツ化したり
ユーザコミュニティの露出も効果的です。
Z世代|今後の購買を担う世代
実はミレニアル世代だけでなくその次の世代も既に定義されているのです。
それはZ世代です。
Z世代とは?
Z世代とは、1996年から2015年の間に生まれた世代と定義されています。(諸説あります)
2020年に5歳から24歳を迎え、世界全体では人口の4分の1を占める世代です。
日本においては、令和のスタートと共に社会に飛び出し新しい時代を切り開く世代ともいえるでしょう。
Z世代とミレニアル世代には他にも違いがあります。どちらとも「デジタルネイティブ世代」であることに変わりはないですが、
ミレニアル世代はデジタルの進化を目の当たりにし、インターネットを広めた「デジタルパイオニア」であるのに対し、
Z世代は高速インターネットもSNSも当たり前の世界で生きている「生粋のデジタルネイティブ」なのです。
もしかすると、40代以上には理解できない行動も目の当たりにするかもしれません。
しかしそれがZ世代の「当たり前」であり、大切にしている価値観なのです。
まとめ
今回はあらためてターゲティングの重要性について紹介しました。
コロナ禍では新規開拓が一般的には難しくなると言われています。
競合に負けないようにするにはデータを活用した営業活動が重要です。
■ミレニアル世代
1980年代から2000年代初頭の間に生まれた世代を指します。
2020年で20代~40代前半の世代
■ミレニアル世代の特長
・インターネット中心の購買活動
・顧客体験を重要視(脱ハイブランド)
■ミレニアル世代の購買に対応するためにすべきこと
・カスタマージャーニーマップの作成
・購買心理に合わせたオンラインコンテンツの整備
・オンラインでの接触頻度を高める(ソーシャルセリング、SEO、Web広告)
ぜひ今後の営業戦術の見直しの参考にしてください。
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