RPAって結局何?|RPAの事例と導入の注意点

 

AI、bot、RPAなど企業での導入が増え、
ほぼ毎日のようにニュースで目にすると思います。

そもそもAI、bot、RPAはそれぞれ
どんなことをしているのでしょうか?

まとめてAIと括ってしまうこともあります。

今回はそれぞれの分類とRPAの事例についてお伝えしていきます。

AI、bot、RPAとは?

AI

コンピュータ上に人間の知能を再現したもの、
とされていますが具体的な定義は諸説あります。

大規模なデータ(写真、映像など)を取り入れ、理解し、行動し、学ぶこと
ができるアルゴリズムでできています。

人間よりも効率的にタスクを実行でき、自己学習機能も持ち合わせています。

bot

人間の会話や行動を模倣するプログラム(チャットボット)です。
chatbotは実際の人と通信し、何かの情報を質問したり、通常の会話ができます。

例:
フロムエーの「パン田一郎」
日本マイクロソフトの「りんな」
ローソンの「あきこちゃん」

 

RPA(ロボティックプロセスオートメーション)

人間が行うデスクトップ画面上の定型的な操作を、
ルールに基づいて自動的に再現する技術です。

各システム内だけでの操作ではなく、ウィンドウをまたいで
コピー、貼り付け、システム間のデータ交換が可能です。
例:社内システムを確認し、エクセルに記入、その後メールを送信

RPAの具体例は?

いくつか具体例を紹介していきます。
(日経BP社「60の先進事例で学ぶ本当の働き方改革」を参考にしました)

 

三菱東京UFJ銀行

保険の審査に必要な書面の確認、200件を1分程度で完了

<before>
事務担当者が手作業で申込書1件当たり40項目をチェック

<after>
200件の確認を1分で完了。年間2500時間分の手作業を削減

エス・エム・エス

1日200回程度繰り返すウェブコンテンツのアップロードをロボットにお任せ

<before>
15分程度かかるアップロード作業を1日最大200回実施

<after>
作業はゼロになり、コンテンツ作成に専念できるようになった

 

InfoDeliver(BPO事業)

画像入り圧縮ファイル100個以上を毎日取り込み整理、ロボットが3倍速で代行

<before>
1件当たり24ステップ、3分かかる作業を担当者が1日100~200回実施

<after>
1件当たりの処理を1分に短縮。1年で17人月分のコストを削減

 

ザイマックス(不動産)

モバイルワークオフィス事業を開始、受付手続きをロボットが代行

<before>
2016年4月のオープン以降、申し込みが殺到。受付処理のため残業が増えた

<after>
単純作業から解放され、オフィスの音響などサービスの改善に専念できるようになった

 

KDDIウェブコミュニケーションズ

サービス利用者への請求書発行と入金処理をクラウドボットが1時間で完遂

<before>
毎日の繁忙期2日間は、2人の担当者が夜遅くまで処理。
マクロ修正のためにエンジニアも待機。

<after>
処理は1時間で完了。担当者は結果確認だけで済むようになった。
エンジニアも本業のシステム開発に専念。

 

このように、定型業務が自動化されて業務削減につながった、
という事例はたくさんあります。

それでは社内でどのように導入していけばよいでしょうか?

社内導入で注意すべき3つのポイント

以下RPAを導入する際に社内で注意すべき点です。
<注意点>

1.トップ層や企画が主導ではなく社員の声を聴く

いきなり上から「働き方改革のために○○業務にRPAを導入する」と
言われても逆に運用に時間がかかって、業務削減できない場合や
現場では他に手間のかかる業務があるかもしれません。

社員に事前にインタビューするなどして同意を得てから実行する

2.自社に合ったRPAを導入する

今回述べたような成功事例をそのまま自社に導入しようとするのは危険です。
会社によっては最低限必要なスキルを持つ人員を確保できない場合や
ロボットのエラーが減るまでの業務過多に耐えられない場合があります。

自社のリソースや業務のバランスを考えて自社に合った導入を検討する

3.小さな業務への導入から検討する

ROIの高い業務からロボットを導入したいと思いますが、
複雑な業務ほど導入には手間がかかり、リスクもあります。

事前にアンケートをとって、業務内容や業務時間を調査して
できるだけ小さな業務からスタートさせる。

 

まとめ

以上のように最近話題になっているAI、bot、RPAの概要や
RPAの事例、導入時の注意点をお伝えしました。

1.社員に事前にインタビューするなどして同意を得てから実行する

2.自社のリソースや業務のバランスを考えて自社に合った導入を検討する

3.事前にアンケートをとって、業務内容や業務時間を調査して
できるだけ小さな業務からスタートさせる。

以上の3点に注意し、ツールに振り回されないよう注意して下さい。

働き方改革を成功させ、ぜひ付加価値の高いサービスの展開や
会社の更なる成長につながるようなRPA活用の参考になれば幸いです。

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