既存の事業を伸ばすだけでなく、新規事業にチャレンジしたり、
新しい会社を起業する方もいると思います。
そんな立ち上げ期〜拡大期までの営業活動やマーケティング活動は
どのような体制だと組織が活性化するのでしょうか?
各フェーズにおける施策や必要とされる人材など、組織体について考察してみました。
各フェーズに適した体制・施策で活動をする
創業期や拡大期では体制や施策や全く違ってくるでしょう。
例えば、立ち上げ期から広告宣伝に大きく投資をして見込み客を一気に集めることも
良いですが、サービスやプロダクト品質が最初から高いというケースは少ないでしょう。
特にBtoBビジネスだと最初はプロトタイプ版としてリリースすることもあり、
なかなか高いサービス品質を担保することは難しいでしょう。
逆にサービス利用者が増えてきた場合は積極的にマーケティング活動や
営業活動を行うべきでしょう。このフェーズでは人員も増やすべきです。
以上のように事業フェーズによって体制や施策を変えていく必要があります。
・創業期
・立上期
・成長期
に分けて具体的に見ていきます。
創業期フェーズにおける体制と施策
創業期はまさに「0→1」フェーズです。
このフェーズではサービス・プロダクトを磨くことが一番大切です。
先述したように人員も少なく、サービス品質も未熟なことが多いので
まずは無料のトライアルとしてでも一人でも多くのユーザーに活用してもらい、
フィードバックをもらうことが重要です。
人員も少ないので営業やマーケティングという区分はなく
経営陣も含めてマルチに活動することになります。
主な施策としては、セミナーやピッチへの登壇(できれば無料)で認知度を上げつつ
そこでの見込み客への営業活動をすることががメインになるでしょう。
目的はサービスを磨くことなので、一社一社に手厚いサポートをしつつ
フィードバックを受けて、求められるサービス品質に高めていきましょう。
人材としては、今後の会社の中核人材として
マルチタスクで幅広い業務を高いレベルで回せる方がいると良いです。
立上げ期フェーズにおける体制と施策
立上げ期は「1→10」フェーズです。
リリースしたサービスを拡大するために様々な施策を開始します。
属人性に頼る段階から徐々に組織化される時期でもあります。
営業やマーケティングでも専任の担当が就くことになり、
立上げメンバーとして様々な仕組みを作っていきます。
営業でもマーケでもしっかりとデータを蓄積する基盤を構築することが
後々とても効いてきます。
マーケティング施策としては、メルマガの運用や広告運用が
開始することになるでしょう。
営業ではトークスクリプトや営業資料の型化が始まります。
この段階から創業者が営業活動から離れることもあるので
営業の標準化も進めていきましょう。
立上げ期フェーズでは各部門が始動する段階なので、
各分野の専門性を持ちつつ、現場業務も自走するプレイングマネージャー的人材が必要です。
成長期フェーズにおける体制と施策
成長期フェーズは「10→100」フェーズです。
立ち上げたサービスの売上を拡大していきます。
組織としてもある程度仕組み化が進んでいるので
更にPDCAを回して仕組みを改善していきます。
事業のグロースだけでなく新事業に挑戦する企業もあるでしょう。
マーケティングでは一定の見込み客の獲得チャネルも構築されている場合が多いでしょう。
更に見込み客を増やすために、認知度拡大を狙ったテレビCMや交通系の広告施策もはじめるケースもあります。
施策別に担当業務を分けるなど更なる業務の分業化も進みます。
営業ではターゲット企業の規模によって営業チームを分けたり
社内で蓄積された営業データを用いた営業マネジメントが高度化していきます。
このタイミングで営業力強化の仕組み化として
「セールスイネーブルメント」に着手する場合もあるでしょう。
業務領域がはっきりとするフェーズなので各分野の専門性を持ちつつも
型化やマネジメントの素養がある人材がいると良いでしょう。
まとめ
今回は企業のフェーズ別での営業・マーケティング施策、活躍しそうな人材を考察してきました。
自社の戦略を振り返る参考にください。
■創業期フェーズ(0→1)
ポイント:サービス・プロダクトを磨く
体制:営業、マーケの区分はなく経営陣含めてマルチに活動する
主な施策:セミナーやピッチでの登壇、人脈を活かしたテストユーザーの獲得
活躍する人材:マルチタスクで幅広い業務領域をカバーできる人材
■立上げ期フェーズ(1→10)
ポイント:組織化してサービスを本格的に売りはじめる
体制:営業、マーケは組織として分業化開始
主な施策:
(マーケティング)メルマガの運用や広告運用、サイト構築など
(営業)スクリプトの作成、営業資料の型化、営業の標準化スタート
活躍する人材:各分野の専門性を持ちつつ自走するプレイングマネージャー的人材
■成長期フェーズ(10→100)
ポイント:サービスの売上拡大
体制:営業、マーケともチーム内で更なる分化
主な施策:
(マーケティング)認知拡大の施策を開始、テレビCMなど
(営業)データを活用した営業活動・マネジメント、セールスイネーブルメントスタート
活躍する人材:各分野の専門性を持ちつつも型化やマネジメントの素養がある人材
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