AIにおける「教師あり学習」|営業マネジメントへの応用

 

以前AIと営業の関係性
(コラム「営業が必要なくなる?AIと営業の今後の関係性とは」)や

AI技術の概論
(コラム「営業が学んだAI入門「機械学習」とは?|セールストークにご利用を」

についてお伝えしました。

今回は営業マネジメントで重要なポイントを
機械学習の「教師あり学習」と絡めてお伝えしたいと思います。

マネージャーの役割とは?導くこと

マネージャーの役割は何でしょうか?

プレイヤーとの違いについては

以前のコラム「営業パーソンと営業マネージャーの違いとは?
初めて営業マネージャーになる人が意識すべきミッション」

にてお伝えしました。

営業マネージャーとしてのミッションは、
1)目標と目的の設定

2)営業戦略と営業戦術の立案・推進

3)営業組織の仕組化

4)結果の把握及び改善策の立案・推進

5)営業パーソンのモチベーション向上

6)営業パーソンの採用と育成

7)営業パーソンならびに自身のマネジメント

8)営業統括役員への報告ならびに調整

今回は営業パーソンのマネジメントにおける
注意点を中心に扱い、今の時代に重要な人材を
育てるためのポイントを伝えていきます。

 

 

営業マネジメントのNG例

普段営業のマネジメントをする際、
どんなやりとりをしているでしょうか?


例:
A(営業メンバー)
B(営業マネージャー)

A:Bさん○○社の案件についてご相談です。

B:了解。どうしたの?

A:次回の提案について○○というソリューションを提案したいと思います。
前回ヒアリングした際、○○に課題があるということだったの。

B:そんなこと言ってたっけ?

A:え、言っていたと思いますが。

B:そう。このテーマで受注できると思う?

A:・・・申し訳ございません。もう一度考えます。
(はい、と言いたいけど経験も浅いし、方向性が合っているか相談したのに)

その後、Aさんは再度検討を繰り返したが、提案書はまとまらず。
最終的に失注に。しかも長時間残業を繰り返し、モチベーションも低下。


こんなことはないでしょうか?
マネージャーとしたら、自分で考えて解決先を見つけだす力、を
身につけさせたいのかと思います。

しかし、部下としたら方向性が不明のまま
作業を続けることになり、軌道修正をしないと
最終的に良い提案ができないだけでなく、
モチベーションの低下にもつながります。

それではどのようにこの問題を解決させれば
良いでしょうか?

営業マネジメントにも「教師あり学習」を

機械学習の中に「教師あり学習」というものがあるのを
ご存知でしょうか?


※教師あり学習とは(Wikipediaより)
機械学習の手法の一つである。 事前に与えられたデータを、
「例題(=先生からの助言)」とみなして、それをガイドに
学習を行うところからこの名がある。

犬の分類の場合
訓練データとして、正解付きの画像(犬)を与え、
画像から特徴を学習する。
未知のデータを判別する時もそれを参考にして分類する。


営業活動においてもこの思想は重要だと思います。

判断材料もないまま、メンバーに考えされるのではなく、
過去の似たような案件の紹介や、方向性を与えることで
そこから効率的に学ぶことができます。

例の場合ですと、
「この案件だと過去にCさんが提案して案件と似ているから参考にしてみて。」

または
「方向性は間違っていないからそのまま進めてみて。」や

「この今の提案だと表面的な提案になってしまうよ。
お客さんが困っていることの本質はどこかな?」として
その場でメンバーとディスカッションして方向性を一緒に考える
ことで効率的な提案につなげることができるのでないでしょうか?

まとめ

以上のように機械学習の「教師あり学習」と絡めて
営業マネジメントについてお伝えしてきました。

近年「働き方改革」や「AI時代における人材育成」として
労働時間の効率化や、問題解決能力のある人材育成が
必要旨されています。

今後、AIにできないような問題解決能力を高めていくには
メンバー一人一人に考え抜く力が必要になってくるかと思います。
しかし、それと同時に労働生産性の向上も重要です。

営業マネジメントにも「働き方改革」を導入し、
質の高い営業組織の構築を考えてみるのはいかがでしょうか?

少しでも参考になれば幸いです。

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