「働き方改革」という言葉が流行っており、
ロボットを使った定型業務の自動化や、AIを用いて非定型業務の
定型化など多くの企業が取り組んでいると思います。
もちろんそのような取り組みは非常に重要でありますが、
今回は費用のかからない「働き方改革」への取り組みを
考えていきます。
前回に引き続き本コラムでは、間違った会議の進行方法や
その時の部下の心境を考えながら、有効な対処方法をお伝えしていきます。
(コラム「お金のかからない働き方を考える|無駄な会議の短縮方法①」)
社内会議での効率を高めて業務効率をアップ
経営層のみなさんや営業マネージャーのみなさんは
日々たくさんの会議に出席するでしょう。
その中で、もしかすると
「絶対に時間通りに終わらない会議」
「何も決まらない会議」
「自分がいる意味がわからない会議」
などの会議にも出席されているかもしれません。
このような営業会議にしない為にも課題を洗い出して
改善していかなければなりません。
それでは理想の会議とはどのようなものでしょうか。
おそらく以下のような状態でないでしょうか?
・時間通りに始まる
・会議の目的が明確
・不要な人がいない(必要な人だけいる)
・議論したいことが明確
・話が脱線しない
・「内職」している人がいない
・全員が活発に、建設的に発言している
・決まったことが明確で全員が理解している
・納得感がある
・しっかりと準備できている
・議論に必要な情報がそろっている
・時間通りに終わる
この中に必ずあてはまる項目があると思います。
理想の状態につなげる為には何を行えばよいでしょうか。
やってはいけない会議でのNGアクション
会議を円滑にしようと、問題に対して様々な施策を行おうと思いますが
実は裏目に出ているかもしれません。
問題4:会議が終わってもスッキリしない
(NGアクション)「じゃあ、そういうことで」と真っ先に部屋を出る
マネージャーのみなさん、議論が終わった途端に
すぐに部屋を出て行ってしまうことはないでしょうか。
<上司の心境>「なんとかまとまったな。あとはよろしく。」
<部下の心境>
「え?結局、今日は何が決まったんだっけ?モヤモヤするな。」
問題5:部下が意見を言うが的外れである。結論にも納得していない。
(NGアクション1)「部下が育つのを待つしかない」と諦める
部下の意見を汲んで良い案を作っていきたいが、
どうしても折り合いがつかずに諦めてしまうのでないでしょうか。
<上司の心境>
「筋が悪いな。能力が上がり、まともな意見が出るようになるまで待とう。」
<部下の心境>
「絶対におれに呆れているな。やる気無くなるなー。」
(NGアクション2)常に自分の意見が正しいと思う
「意見を言ってくるのはいいが、考えが浅い」と感じ
部下の意見をすぐに否定してしまうことはないでしょうか。
<上司の心境>
「会社の歴史や積み上げを全く理解しようとしていない。
正しい意見を教えてやる。」
<部下の心境>
「意見を言っても結局は上司の意見になる。しかも理由がよくわからない。」
うまく解決するための例
問題4、5の正しい対処法について説明していきます。
問題4.会議が終わってもスッキリしない
(正しい対処法)
・「決まったこととやるべきこと」を確認する
部下の記憶に頼って、全員が理解したと勘違いしてはいけません。
どんなに時間が無くても必ず実行してください。
場合によっては部下にも振って確認させてみましょう。
例
「Aさん、決まったこととやるべきことを確認してもらえますか?」
決まったことの確認は議論の流れを振り返りながらが有効です。
またやるべきことは「担当者と期限」も合わせて確認しましょう。
この作業が定着することで会議の納得感も高まります。
問題5.部下が意見を言うが的外れである。結論にも納得していない。
(正しい対処法)
・「なぜそう思うか?」を問う
発言の背景に目を向けてみましょう。
部下が意見を述べたら、上司はいきなり否定するのではなく、
「なぜ?」と問いかけて、そう考えた経緯や価値観を引き出してみましょう。
おかしな部分があれば上司の価値観や経験を話し、部下の考え方を
補正してあげましょう。
上司の意見をよく理解し、部下も納得しするでしょう。
まとめ
以上のように、理想の会議に近づけるために、問題点への
NGなアクションと、有効な対処方法について説明をしてきました。
問題4.会議が終わってもスッキリしない
(対処法)「決まったこととやるべきこと」を確認する
問題5.部下が意見を言うが的外れである。結論にも納得していない。
(対処法)「なぜそう思うか?」を問う
2つの問題に対してはそれぞれの対処法が有効かと思います。
マネージャーのみなさんは今回お伝えしたような改善方法を実践し、
是非理想的な会議に近づけてみてください。
AIやロボットの導入と異なり、これはお金のかからない働き方改革です。
業務改善だけでなく、体制や風土改善をし、質の高い働き方に
つなげていきましょう。
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